【農家のストーリー】大豆脱穀を効率化~国産機械の導入で作業時間を大幅短縮~
これまで、エチオピア・ジンマ県における大豆の脱穀作業は、多大な労力と時間を要するものでした。農家は、わずか0.25ヘクタールの収穫物を処理するために、4人がかりで4日間を費やす必要があり、作業中の土壌混入による品質低下も課題となっていました。
こうした課題に対応するため、日本財団支援のもと、ササカワ・アフリカ財団(SAA)エチオピアは、SAAナイジェリアで活用されている大豆脱穀機を参考に、現地条件に適した機械の開発を進めてきました。その結果、Aybar Engineering PLCとの連携により、2025年12月、エチオピア初となる国産の大豆脱穀機が完成しました。この脱穀機は、携行性と耐久性を兼ね備え、農村部での利用を想定した設計となっています。
この脱穀機は、AGRAが支援するSoyLinkプロジェクトの一環として、ケルサ郡ティクル・バルト村において実証試験が行われました。試験では、1時間あたり約300kgの大豆を処理し、内蔵された送風機により破損の少ない高品質な穀粒が得られました。さらに、適切な乾燥および調整を行うことで、処理能力は1時間あたり400~500kgに向上しました。14馬力のエンジンで稼働し、燃料消費量は約2.3リットルです。
また、家畜による荷車での運搬が可能な設計となっており、遠隔地の農家でも導入しやすい点が特長です。利用した農家からは、「穀物が地面に触れないため品質が向上した」といった評価が寄せられています。
この技術により、作業時間の大幅な短縮と穀物品質の向上が実現され、収穫後ロスの削減や農家所得の向上が期待されています。実証を通じてその効果が確認されたことから、農家の間で導入への関心も高まっています。
ダイズ脱穀機の実演を行う様子今後、SAAエチオピアは地域の民間サービス提供者、特に若者層を対象とした支援を通じて、脱穀サービスの提供体制の構築を進めていく予定です。本取り組みは、従来の重労働であった作業を効率的なサービスへと転換するとともに、新たな農村ビジネスの創出にもつながることが期待されています。
脱粒した大豆の品質を確認するシェ・A・ガリさん。
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