エチオピアの4郡（ネゲレ・アルシ、アナソラ、メケット、アンガチャ、キウェット）で、3年間にわたり支援してきた6つの農業資材販売グループの取り組みが成果を上げ、若者の雇用機会の提供と所得向上に貢献しています。

同取り組みは、日本財団とバイエル社の資金提供により2021年に開始したプロジェクトで、ササカワ・アフリカ財団（SAA）が設立を支援した4つの青年農業資材販売グループを対象に、農業資材（18,231米ドル相当）の提供とアグロディーラーの能力開発を実施しました。

グループは、農薬、保護具、種子、密閉式穀物貯蔵袋（PICS）、噴霧器などの農業資材の提供を受けるとともに、それらの基本的な知識（農薬の適正使用や農薬中毒が発生した場合の緊急治療法などを含む）を習得しました。

2022年の記録によると、中央エチオピア州とオロミア州の3つの農業資材販売グループが1,060以上の近隣農家にサービスを提供し、年間14,308米ドルの売上を上げています。

ネゲレ・アルシ郡とアナソラ郡では、インフレや資金的制約がグループの取り組みに影響を与えましたが、追加支援（農業資材14,120米ドル相当）を受け、取り組みを継続させています。

2023年、SAAはプログラムを拡大し、2つのグループを支援対象として追加。30,085米ドル相当の農業資材を提供しました。また、農業資材販売グループと卸売業者、流通業者間のリンケージを構築し、農業資材へのアクセスを確実なものとしました。

同取り組みは、小規模農家の信頼できる農業資材とアドバイザリーサービスへのアクセスを可能にし、若者の雇用機会と生計の安定に貢献しています。

SAA E-Newsletter 2024年4月号「特集：エチオピアの活動」より転載