マリの農村における農業協同組合の成長の軌跡
2年前、マリ西部にあるカマレ・カケレ村のニエタ協同組合は、SAAの支援により脱殻機を購入し(費用はSAAが80%、組合が20%を負担)、サマンコ生産・収穫後処理・取引/研修センター(Production and Post-Harvest Trading/Training Center: PHTC)を拠点として、メイズ、キビ、ソルガム、シアなどの加工・製品化、品質向上に取り組んできました。
SAAは更に民間農業普及サービス(PESP)モデルをもとに、組合の4名に対し、近隣コミュニティに脱穀などのポストハーベスト・サービスを提供できるよう研修を提供しました。
そして脱殻サービスで成功を収めたニエタ協同組合のメンバーが、新たに製粉機を購入してサービスを拡充したことで、コミュニティ全体に大きなインパクトがもたらされました。
「組合メンバーのたゆまぬ努力が実を結び、毎月83~108米ドルの利益を上げている」と組合長のモディボ・ケイタ氏は話します。製粉サービスは農村の人々の生活に欠かせないものですが、地域の人々はこれまで、最も近い製粉所まで行くのに遠くまで移動する必要がありました。組合がサービスを始めたことで、組合の収益になるだけでなく、地域の人々が長距離移動から解放されるという大きな恩恵がもたらされました。
PESPは、SAAの市場志向型農業のアプローチを推進し、農村部におけるポストハーベスト・ロスを最小限に抑えることを目的としています。SAAは組合が脱殻機や製粉機などの農産物加工機械を入手するのをサポートすることで、組合が地域の人々に付加価値の高いサービスを提供する支援をしています。
SAA E-Newsletter 2023年7月発行 マリ特集号より転載
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