2019年、「フェディ・グディナ アグリビジネス投資のためのコミュニティ貯蓄組合」を設立した当初は、メンバー20人（女性15人）で集めた資金は141米ドルでした。しかし、農産物の栽培と加工分野へ戦略的に投資を行い、組合の貯蓄を28,530米ドルまで増やすことに成功しました。

私たちは設立当初、半年間の貯蓄を行い、1haの土地を借りて8.6tのジャガイモと0.6tの小麦の種を播種し、2,453米ドルの純利益を得ることができました。SAAは、貯蓄・信用制度、グループダイナミクス、経営管理などの研修を提供し、私たちの組合をオロミア州マイクロファイナンス機関につなげてくれました。

2022年には、穀物製粉サービスを通じて事業を拡大し、組合貯蓄とメンバーからの出資で土地を購入し、製粉所を建設しました。SAAは、20馬力のディーゼルエンジン式穀物粉砕機の購入を支援し、基本的な経営管理、農産物加工技術、製粉サービスのマネジメント研修を提供してくれました。今までは、6kmも離れた製粉所に女性たちが穀物を持ち込んでいましたが、製粉機の導入により、村の女性たちは長距離移動から解放されました。また、製粉機オペレーターと穀物重量記録係という2つの新しい仕事も生まれました。

今後は、28,530米ドルの組合金を元手に、製粉事業の運営能力強化を計るとともに、新たな農業ビジネスに投資することも検討しています。小さなコミュニティ貯蓄組合からスタートした私たちの活動は、SAAが提供した研修、技術、資金援助に支えられ、種子栽培や農産物加工へと事業を拡大することができました。

―ダラソ・テグ氏（フェディ・グディナ会長）のインタビューより

SAA E-Newsletter 2023年5月発行 エチオピア特集号より転載