「SAAのおかげでわたしは仲間の農家を指導できるようになりました。」
ヘンリー・セブヤラさんは、ナカサケ県(ウガンダ)に住む農家で5人の子どもの父親でもあります。ササカワ・アフリカ財団(SAA)のプロジェクトに参加した結果、収量と収入が改善しました。ヘンリーさんはSAAとナカサケ県の共同事業による様々なデモンストレーション圃場のホストに選ばれたのです。
「私は2002年から商業的農業に取り組みはじめました。当時私は豆とメイズをそれぞれ2エーカーの土地で栽培していました。でも、農作業は大変な労力を伴うわりに、家族を養うには決して十分ではありませんでした。私の実践していた伝統農法では、十分な収量が得られなかったのです。」
しかしある日、SAAの活動するデモンストレーション圃場を目の当たりにし、ヘンリーさんは適切に管理すれば、小さな土地でも多くの収量を得られることを知ったのです。結果としてヘンリーさんは0.5エーカーの土地から600kgの豆、そして1エーカーの土地から2,300kgのメイズを収穫できるようになりました。以前であれば1エーカーから250-400kgの豆を収穫するのがやっとでした。
「SAAは最善の農業技術、特に気候変動に対応するための技術について学ぶ機会を与えてくれました。また、SAAが私を適切なサプライヤーを繋げてくれたおかげで、私は自分の畑に灌漑設備を導入することができましたし、その後も技術的サポートを得ることができました。灌漑設備のおかげで私は現在、4エーカーの土地を使い年間を通じてトマト、ナス、カボチャ、キャベツを輪作しています。今、私は2エーカーの土地で野菜を栽培し、残りの2エーカーの土地を休ませ、土壌を回復させています。2018年の2度目の作付けシーズンでは、園芸作物だけで514.24ドルを稼ぎ、それを原資に農作物を運搬するための小さなトラックを購入することができました。仲間の農家には往復の運搬にこれを19.17ドルで貸すこともあります。ナミリャンゴ・トウェケンベ農家貯蓄組合に借りていたローンも返済できました。」
適切な農業技術を学び、導入することで、ヘンリーさんは子供たちに教育を与えることができ、さらに、増えた収入で野菜栽培用の農地を拡大させることに情熱を燃やしています。ヘンリーさんには更にこのような展望があります。
「SAAのおかげで、私は気候変動の対応に苦戦する仲間の農家を指導できるようになりました。私のコミュニティでは、気候変動対応型技術の有効性に気付き、実践するようになりました。私は灌漑に関心のある農家にサプライヤーを紹介することもしています。将来的には、野菜の苗を販売したり、土地を購入して農業学習センターを設立したいと思っています。」
SAA 出版物のご紹介
E-ニュースレター
"Walking with the Farmer"
SAAの活動動向をレポートしたE-ニュースレターを隔月で発行しています。
E-ニュースレターの日本語翻訳版(PDF)はE-ライブラリーでご覧いただけます。
サクセスストーリー
Voices from the Field Special Edition 2022
「現地からの声」の記事を特別編集版としてまとめました。