ナイジェリアにてSHEP(市場志向型農業振興)のベースライン調査とトレーナー研修を実施 - 完了報告

ナイジェリア
2021年4月16日
アブジャ郊外で市場調査
アブジャ郊外で市場調査

ササカワ・アフリカ財団(SAA)は、2020年10月より、SHEP(市場志向型農業振興)プロジェクトの活動の一部(ベースライン調査及びトレーナー研修)を、JICA専門家チーム(NTCインターナショナル株式会社&株式会社かいはつマネジメント・コンサルティング)と連携して実施してきました。この度、すべての受託業務が完了しましたので、SAAスタッフの感想と共にご報告いたします。

 


ベースライン調査チーム(アフマド職員、アダムス職員)より

「ベースライン調査は、CAPI (Computer Assisted Personal Interview)メソッドを用いて実施しました。CAPIソフトウェアを用いてデジタルアンケートを組み上げ、そのアンケートに沿ってデータを集め、サーバー上で集めたデータを管理・分析するという手法です。

我々は現地の普及員に協力してもらいながら、調査対象の120人の農家にインタビューを行ってデータを集めました。アンケートの体裁が整っていたおかげで、スムーズにデータのクリーニングを行い、提携している専門家チームに有意なデータを共有することができました。

この調査を通じてCAPIメソッドのメリットに気づきました。SAAのモニタリング調査チームはCAPIソフトウェアを導入し、精通しておくべきだと感じました。」

タブレット端末を使って農家にインタビューを実施

 

トレーナー研修チーム(アフマド職員、イブラヒム職員、ジョナサン職員)より

「トレーナー研修は、ナイジェリア全土の18州より54名の参加者が集い、講義・市場調査の2つの方法で実施されました。

最初の講義では、SHEPアプローチの仕組み等について連邦農業農村開発省のマスタートレーナーから教わりましたが、各参加者からの積極的な質問や意見が飛び交い、非常に生産的な時間でした。2日目には郊外の市場に赴き、少なくとも3種類の作物について調査を行いました。その後の講義では市場調査の結果を踏まえて優先すべき作物のランキングを作成し、最終的にはビジネスプランの策定まで行いました。

この研修を通して参加者は市場調査の方法、作物選定において重視すべき指標、収入向上に資するビジネス戦略等を学びました。我々SAAとしても、SHEPアプローチの真髄は市場調査と作物選定、そして綿密なビジネスプランであることに気づきました。」

市場調査を踏まえた作物選定とビジネスプラン策定

ナイジェリアにてSHEP(市場志向型農業振興)のベースライン調査とトレーナー研修を実施

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