児童労働対策および経済的レジリエンス向上プロジェクトの公式発足
バマコ、2026年6月16日 – 「マリ・セグー州における児童労働の撲滅と住民の経済的回復力の促進」プロジェクトの開始式典が、労働・公共サービス・社会対話省の主催により開催されました。 本プロジェクトの期間は12か月で、日本政府の補正予算の枠組みを通じてILOが出資を受けているプロジェクトを通じて20万米ドル(約1億2,000万CFAフラン相当)の資金が提供されます。
本プロジェクトは、国際労働機関(ILO)がササカワ・アフリカ財団(SAA)マリ事務所とのパートナーシップのもとで実施します。 この取り組みは、セグー地域の脆弱な農家の経済的レジリエンスを強化することにより、農業バリューチェーン(特に綿花と米)における児童労働を持続可能な形で削減することを目指しています。
農業地域における根深い課題
ILOの推計によると、マリでは約250万人の子どもが経済活動に従事しており、そのうち170万人が危険な労働にさらされています。セグー地域では、伝統的な手作業による農法や経済的なプレッシャーにより、農繁期に家族の労働力に頼らざるを得ないケースが多く、その結果、子どもたちは安全や成長、学校に通う機会を奪われかねない労働に巻き込まれています。この状況に対処するため、本プロジェクトは農家の生活条件を持続可能な形で改善し、児童労働の根本原因に対処する包括的なアプローチを採用しています。
持続的なインパクトに向けた重点的支援
具体的には、事業で定められた社会経済的基準に基づいて選定された、脆弱な綿花栽培農家の40名(うち女性20名)を対象に、親世代の経済能力を強化することで、児童労働の根本原因に戦略的にアプローチします。間接的に、約120名の子どもを含む約240名が児童労働の持続的な削減という恩恵を受け、労働の代わりに学校へ通うことができるようになることを目標にしています。
主な活動内容は以下の通りです:
- 農業生産性の向上
- 気候変動への耐性と適応力を備えた農業実践の推進
- 協同組合の組織的・技術的能力の強化
- 市場へのアクセスおよび経済的機会の改善
パートナーによる強いコミットメント
式典には、労働・公共サービス・社会対話の大臣、在マリ日本国大使の大使、国際労働機関(ILO)の代表、SAAマリの事務所長をはじめ、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の推進と持続可能な開発に取り組む多くの技術的・制度的パートナーが集まりました。
SAAマリのバオウ・ディアネ(Baou Diane)事務所長は、プロジェクトの概要を説明し、その戦略的重要性を強調「この取り組みは、貧困削減、児童保護、そして農業システムのレジリエンス強化に同時に取り組むことが可能であることを証明しています」と述べました。
また、持続可能な農業実践の普及、家計収入の向上、そしてより包括的でレジリエンスのある農産物・食料システムの開発を通じて、農村地域を支援するというSAAのコミットメントを改めて表明しました。

プロジェクトの概要を説明し、その戦略的重要性を強調するSAAのBaou Diane事務所長
国家の優先事項に合致した取り組み
本プロジェクトは、マリの戦略的枠組みである「国家台頭・持続可能開発戦略(SNEDD 2024–2033)」および「児童労働撤廃のための国家行動計画(2023–2027)」に合致しています。この取り組みを通じて、マリ政府、日本政府、ILO、そしてSAAは、持続可能で包括的な開発に向け、ディーセント・ワークの推進、子どもの権利の保護、そして農村地域の経済的レジリエンス強化に対する共通のコミットメントを再確認しました。
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