笹川アフリカ農業教育普及基金(SAFE) 創設20周年記念シンポジウムの開催

2013年10月23日

笹川アフリカ協会の姉妹団体である笹川アフリカ農業教育普及基金(SAFE)の20周年創設記念シンポジウムが、ガーナにて、2013年11月6-7日に開催されます。

シンポジウムの第I部は、「アフリカの農業普及教育に捧げた20年間---SAFEの歩み」をテーマとし、11月6日アクラの国際会議センターで開幕します。ガーナ政府高官によるオープニング、米国カーター元大統領からのビデオメッセージ、ナイジェリア農業大臣のアキン・アデシナ博士による基調講演、そしてSAFEの創設時から支援者である日本財団代表挨拶が、プログラムに含まれています。またアフリカ諸国の農業大臣をはじめ、SAFEと提携する大学学長・農学部学部長、国際機関やNGOの代表者が集います。

第II部は、SAFEプログラムが1993年に初めて実施されたケープコースト大学(UCC)で行われます。当時主導的な役割を果たされたサミュエル・クワシ・アジェポン前副学長が、本シンポジウムでも大きな役割を果たされる予定です。

当日は、UCCの現副学長ドムウィニ・ダビレ・クウポレ教授が開会を宣言し、その後、「バリューチェーンの課題とカリキュラム開発」「ジェンダーという普及のバリアをいかに克服するか」「変化する民間セクターとドナーコミュニティの役割」「普及員のトレーニング課題」などをテーマとしたパネルディスカッションが続きます。

SAFEのマネジング・ディレクターであるデオラ・ナイバケラオは、SAFEの指針を、「農村開発と農業を支援する、双方向的で継続的な教育機会を提供する、アフリカの第三の教育機関であること」と語ります。「SAFEがこうして大学の講師やカリキュラムの質を向上させることで、より多くの普及員が、質の高い普及教育を、現地で受けることができるようになるのです」とナイバケラオは続けます。

SAFEのコンセプトは、UCCで創設された頃に比べ、大きく広まっています。今日、アフリカ9カ国の19大学と単科大学が事業に参加しています。2013年末には、卒業生の数は4580人となる予定です。

ナイバケラオは、「SAFEネットワーク下にある参加大学の成果を総合すると、私たちは大きなインパクトをもたらしている、と言うことができるでしょう」と述べています。

その事業がいかに成功したかについては、SAAとSAFEのガーナでの活動の歴史を記載した、「Setting the Grassroots on Fire」をご覧いただければ分かるでしょう(著者、ジョセフ& イダ・クオルテン)。この本は、シンポジウムの初日にリリースされたもので、著者のジョセフ・クオルテン氏はUCCの元教授で学部長です。本の中で、彼は「SAFEの試みが、ガーナに有益だったことは疑いの余地がない。数百名に及ぶ卒業生は、食糧農業省やNGOのスタッフとしてガーナの全州に配置され、リーダーシップを発揮した。そして、<エンタープライズプロジェクト(SEPs)>を通じ、プログラムは、大学の講師陣に対しても、国内に点在する農村コミュニティに接し、本当の農村の生活と開発課題について、より良い視点を得るきっかけをもたらした。更に重要なことには、SEPsを通じ、国内の農家の抱える課題への取り組みが生まれたのである。」と述べています。

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