アフリカの種子取引と農業技術普及を牽引するAFSTA会合2024に参加しました

ニュース
2024年4月18日
ブースに立ち寄った来場者に活動を説明するSAA職員
ブースに立ち寄った来場者に活動を説明するSAA職員

アフリカ種子協会 (African Seed Trade Association : AFSTA)会合は、良質な種子取引の促進を目的とした周年イベントで、アフリカの農業セクターの発展に長年貢献してきました。種子産業の発展がアフリカ諸国の経済発展に貢献するという信念のもと、農業における改良技術の統合を推進しています。

本年度の第24回AFSTA年次会合は、2024年3月6日にケニア農業畜産開発省のリントゥリ・ミティカ内閣書記官の開会宣言で開幕し、アフリカ国内外の様々な種子関係者約300人がケニアのモンバサにあるPrideInn Paradise Beach Hotel & Resortに集結しました。

リントゥリ・ミティカ内閣書記官は、AFSTAが種子取引を目的としたイベントを定例開催し、種子関係者のビジネスの発展と、同セクターの議論を牽引してきた点を評価し、周年会合とAFSTAの活動により、農家は革新的な技術へのアクセス、生産性の向上、食料と栄養の安全保障の向上を実現することができたと述べました。同氏はまた、アフリカにおける種子取引の規制構築においても、AFSTAの貢献を評価しました。

AFSTAのクラニ・マチャバ前会長は、アフリカの種子産業は、2024年現在、年平均成長率(CAGR)5%で成長していると指摘し、2030年までに41億8,000万ドル相当の市場規模に成長するとの見通しを共有しました。また、同氏は、認証品種の利用が東南部アフリカ市場共同体(COMESA)の小規模農家の23%にとどまる点を指摘し、認証品種の利用促進を強調すると同時に、研究開発への低投資、品種登録プロセスの長さ、公的研究機関や試験場への脆弱な資金提供などを継続的な課題として挙げ、克服に向けさまざまなパートナーが連携する必要性を述べました。

同会合には、ササカワ・アフリカ財団(SAA)から、ヤレムジェウェド・テショメ(市場志向型農業コーディネーター)、エチオピア・タデッセ(広報責任者)が出席しました。SAAの展示ブースには、リントゥリ・ミティカ内閣書記官をはじめとする多くの来場者が訪れ、高品質種子へのアクセス強化に向けたパートナーシップの可能性など生産的な議論を行いました。

参加者は改良技術の紹介や知識の交換を通じて、種子産業の発展に向けた新たなアイデアや戦略を共有し、アフリカの農業セクターの発展という共通の目標に向けて連携を確認しました。

*2025年度のAFSTA会合は、2025年3月3日~5日、ルワンダのキガリで開催予定です。

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