「移動型農業研修センター&土壌テスト・ラボ」引渡し式

2014年2月24日

カリウム採掘と肥料製造の世界的企業であるK+S Kali社 (本部:カッセル、ドイツ)は、ウガンダで人道支援のための新たな一歩を踏み出しました。同社アフリカ事業の責任者であるヨハン・ピーター・バウザ氏はこの日、ウガンダ農業畜産水産省とSAAのウガンダ事務所である笹川グローバル2000(SG2000)ウガンダ事務所に対し、「移動型農業研修センター&土壌テスト・ラボ」を引き渡しました。

この「移動型農業研修センター&土壌テスト・ラボ」は、軍事用トラックを改造してつくられた特殊車輛で、後部に土壌テスト設備が搭載されています。事業ではこの設備を用いて地域の土壌に適した指導を行うことを計画しています。同設備はSG2000ウガンダによって運用され、農業技術の普及や土壌テストに活用されます。

SAA-SG2000とK+S Kali社は、零細農家の農業生産性と食の安全保障、収入向上のために「ウガンダの成長」事業におけるパートナーシップを締結し、生産や収穫後処理に関する改良農業技術の普及や市場アクセスの改善に取り組んでいます。特に北部ウガンダのドコロ県とアパッチ県の事業をパイロット事業とし、肥料の普及を通じて農業生産性を向上させることを目指しています。「移動型農業研修センター&土壌テスト・ラボ」は、テストを通じてその土地の土壌に適したアドバイスを行うことで、土壌の肥沃度と生産性を高め、零細農家の生活を向上することに役立たせます。この設備には、実験に用いるための水の精製装置や分光光度計がついており、空気乾燥させたサンプルを1時間で解析し、土壌中のもっとも重要な栄養素量を正確に測定することができます。

SG2000ウガンダ事務所の副代表カヤヨ・エマヌエルは、ウガンダの農業生産が、改良種子の普及の遅れや、不適切な肥料の使用による土地管理の失敗によって停滞していることに言及しつつ、この新たな設備によって、より多くの農民に改良技術が届けられることは喜ばしいと語っています。

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