ササカワ・アフリカ財団(SAA)ルース・オニヤンゴ会長がアフリカ食糧賞を受賞

2017年9月11日

9月4-8日までコートジボワールのアビジャンで開催された「第7回アフリカ緑の革命フォーラム(AGRF)」にて、ササカワ・アフリカ財団(SAA)及び笹川アフリカ農業普及教育基金(SAFE)の会長、ルース・オニヤンゴ教授が、アフリカにおける栄養改善のリーダーとしての功績を認められ、2017年アフリカ食糧賞を受賞しました。同賞は、農業を通じて人々の生活を改善し、経済発展に貢献した人に授与されるもので、今年は600人以上の候補者がノミネートされました。

オニヤンゴ教授は、以下のコメントを寄せています。「今回、栄誉ある賞をいただき、大変光栄に思います。これは、私たちのこれまでの取り組みが認められたものであり、更には私たちの大陸の食糧の未来に貢献するものであると信じております。SAAは、食糧の増産だけでなく、小規模農家の能力強化にも取り組んで参りました。特に、農産物加工による付加価値の向上、収穫後の処理技術の改善によるロスの低減、農業推進に資する市場アクセスの改善等に注力しています。栄養改善にも重点を置いたこの農業の包括的なアプローチは、アフリカの次世代の小規模農家にとって、必ずや役に立つものであると信じます。」

今回のオニヤンゴ教授の受賞に、SAAの金山理事長は、以下のとおり祝辞を述べました。「農業・栄養改善分野でのルース会長の長年に渡る功績が、大変高名な賞を通じて認められたことを大変喜ばしく思います。当財団のミッションである“アフリカの小規模農家のエンパワーメント”に対するオニヤンゴ会長の貢献は、大変貴重なものであり、今回の授賞は会長にふさわしいものであると感じています。」

ケニアの元国会議員でもあるオニヤンゴ教授は、学者、科学者、栄養士でもあります。同教授は、ケニアの食糧及び栄養政策の推進に取り組み、アフリカにおける栄養学の確立に尽力してきました。同時に、これらの問題に対する国際的な関心を喚起するとともに、これらのアフリカの問題をより多くの人々に広めるべく、the African Journal of Food, Agriculture, Nutrition and Developmentを刊行しました。また、今回のアフリカ食糧賞の受賞前には、2014年の国際食糧管理協会(IFAMA)の功労賞を受賞しています。

なお、2017年のアフリカ食糧賞は、マリの女性農業起業家であるマイムナ・シリベ・クリバリ氏にも授与されました。同氏は、マリと他の西アフリカ諸国で、高収量の種子を生産・供給に尽力していることが認められての受賞となりました。

[アフリカ食糧賞]

ヤラ賞の名で始まったアフリカ食糧賞は、アフリカの農業の成果を称えることを目的に、2005年にノルウェーのヤラ・インターナショナルASAによって設立されました。2016年に、ヤラ賞をアフリカ食糧賞として改めることで、アフリカの独自性、アイデンティティ、オーナーシップを更に高めることとなりました。アフリカ食糧賞は、アフリカの飢餓の撲滅と貧困削減に資する農業及び食糧生産に関する優れた貢献を称えるものです。

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